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高橋敏夫プロフィール

photo文芸評論家。現在、早稲田大学文学部・大学院教授。
1952年、香川県に生まれ、東京で育つ。早稲田大学文学部を経て同大大学院文学研究科博士課程修了(近代・現代日本文学および文化研究、「異化と同化」の政治学・詩学研究)。

★『ゴジラが来る夜に』(集英社文庫)『ゴジラの謎・怪獣神話と日本人』(講談社)で怪物をとおして現代の歪みをえがき、『絶滅以後』『それは危機からはじまった』(共に論創社)で95年以後の社会と心の崩壊をとらえるなど、社会事象や映画、漫画、文学を素材に鋭い現代批評を展開している。

★最近の他の著書に、ポスト冷戦時代へのかかわりを記した『嫌悪のレッスン』(三 一書房)、『大菩薩峠』を「陰鬱な怪物」と「陽気な怪物」との抗争としてとらえた 『理由なき殺人の物語――「大菩薩峠」をめぐって』(廣済堂ライブラリー4)。ま た、2002年春に出た『藤沢周平――負を生きる物語』(集英社新書)では、「失 われた10年」およびポスト「9・11(ナイン・イレブン)」時代を非熱狂的・非 妥協的に生きる人々を、藤沢周平の作品をとおして提示している。

★準備中の著作――ここ二年ばかりの計画として、「続・藤沢周平論」「山本周五郎 論」「長谷川伸論」「股旅もの=人外を生きる者論」などの時代小説論。また、19 90年代論としての「ホラー小説」論、フランケンシュタインの怪物を中心とした 「怪物」論。数年前から準備しているものに、「広津柳浪の怪物」がある。

★2002年夏以後の論文には以下のものがある。
「読者に分裂、選択、飛躍をせまる物語――目取真俊『魂込め』冒頭の『ラジオ体操』をめぐって・オキナワ文学ノート?」
「読むことの戦争」
「追想された『苦痛と悲しみの共同体』――柳田国男『清光館哀史』批判」
「『鱧の皮』における権力的なもの――兵士と巡査のいる『街』で」ほか。